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恋空予報

第6章 嫉妬

相葉side




「翔ちゃん、ニノちゃん先輩と
松本先輩、抱き合ってる、よ…?」

「……最悪…もう帰ろ?」

「へ?え、あ、待って」



先輩の教室にちらっと視線を送ると、
ニノちゃん先輩が気付いたのか、
俺の方に歩いてきた。


無意識に足が動いていた。


ニノちゃん先輩に会うことを、
俺の体が拒んでいた。


「相葉…」

「……」



翔ちゃん、翔ちゃん、翔ちゃん……


俺は翔ちゃんの後ろ姿を追っていた。



「相葉…なぁ、ごめんって。
潤くんとはなんもないから…」

「なにもないなら、あんなことしませんよ…
俺、ニノちゃん先輩が他の人に触れてると、
なんか、気分悪いです…」



晴れの空が、曇っていくような感じ。

独占欲、かな…

ニノちゃん先輩が他の人と一緒にいるところを
見たくない。


「……それって、嫉妬だよね…」

「へ…?しっ、と?」


ニノちゃん先輩は「ごめんな」って
笑って頭を撫でてくれた。


翔ちゃんも松本先輩に捕まってた。



「ごめん。相葉…考えてなかった」

「んーん…嫉妬してごめんなさい…」

「いや、嫉妬してくれた方が
俺としては嬉しいかも…」

「…なんで?」

「それだけ相葉が俺のこと
好きってことでしょ?嫉妬して良いよ。」



…あー、もう…

俺よりちっちゃいくせに、
なんでこんなにかっこいいんだよ…

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