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恋空予報

第7章 緊張

相葉side



未定、か……


あ、課題を終わらせちゃおうかな。



「課題、しませんか?」

「お、おうよ…どこでする?」

「へ?ニノちゃん先輩の部屋じゃ
ないんですか…?」


……あれ?


先輩、まさか部屋はだめだった?


俺、困らせちゃってるのかな…?



「いいよ。汚い、けど……」

「あ、大丈夫ですよー
俺の部屋だって、汚、いです……から?」





え、ここ、ニノちゃん先輩の部屋?


それにしては、ラブリーすぎない?


クマのぬいぐるみが二つ。

カーテンは黄色。

カレンダーはなんかわかんない
ゆるキャラの。


……な、なんか、かわいいお部屋。



「……引く?」

「へ?あ、いや、かわいいお部屋だなって」


ニノちゃん先輩は「なんだそれ」って
笑った。


……このクマ、かわいいな…


俺が緑色のテディベアを
見てたら、ニノちゃん先輩が
近付いてきた。


「これ、欲しい?」

「え!?いや、別に…」

「それ、やるよ。」

「え…?」



ニノちゃん先輩は俺に
テディベアを投げた。


え、貰っちゃっていいのかな。


「これ、いいんですか?」

「いいよ。付き合った記念として…ね?」


ニノちゃん先輩は俺を引き寄せて
キスをした。

甘くて、蕩けちゃいそうなキス。


「ん…ふぅ…」


短いキスを何度も繰り返して、
ちょっとずつ深くなっていくキス。


…熱い…



あ、課題…


机に散乱してるプリントが
目に入った。


「せんぱっ…課題…」

「っ…ごめん」


ニノちゃん先輩は床に座って
大きなため息をついた。


「相葉、課題、するか…」

「あ、はい!」



先輩は数学の教科書を取り出して、
勉強を始めた。


…かっこいいな、って惚れ直した。



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