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恋空予報

第1章 桜

二宮side


「大丈夫ですか?」


俺が長身の男に駆け寄ると、
その男はびっくりした顔をした。


だろうな。


知らない奴から大丈夫ですか?なんて、
言われたら、返事できないに決まってる。



「あ、立ち上がれます?
ズボン、新品でしょ?
泥ついちゃいますよ?」


俺が男の目の前に、手を差し出したら、
その男は、びくっとしたけど、
すぐに優しく笑った。


「ありがとうございます。
へへ、やっちゃったなぁ。
母さんに怒れちゃうや。」


母さん…



俺がそこに立ち尽くしてると、
男は心配そうに顔を覗き込んだ。


「どうしました?
あ、具合悪いですか!?」

「あ、いえ、大丈夫です。
じゃ、また。」


俺はにこっと笑いかけ、
潤くんのもとへ走った。

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