イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~
第4章 皆との距離
「―――テリザ…?!?」
驚いた声で名前を呼ばれ、テリザは我に返り、ひゅっと息をのんだ。
「っ…ごめんなさい。」
何を言えばいいのかわからず、彼から顔をそむけて離れようとしたが、ラッドは彼女が逃げるより先に、ぐっと彼女の身体を抱き寄せた。
「?!?」
「男とベッドルームで二人きりの時にそんな可愛いことをして…何をされるかもしれないか、わかってるのか?」
彼の吐息が首筋をくすぐり、テリザはびくっと身体を震わせた。
「いけない子だ。」
艶のある声で囁かれ、テリザは戸惑って、かすれた声を絞り出した。
「ラッ、ド、さま…」