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イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第6章 思惑




   ***


日も沈み、ブルーベルの掃除が終わった頃、テリザは「Closed」との看板が下がった出入り口を後ろ手で閉じ、軽く背中を預けて顔を上げた。


「こんばんは。」


「…こんばんは。」


昼間に突っかかって来た女性だ。彼女は落ち着かない様子で目を泳がせていたが、テリザは軽く彼女に声をかけた。



「少し歩きませんか?」


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