テキストサイズ

イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第6章 思惑



   **


クロムウェル邸に着くと、すぐさまハルに出迎えられた。


「テリザ、遅かったな。」


「すみません。」


「ラッド様が心配するから、あまり不用心に出歩くな。」


「はい…。」


―――ハルは、ラッドが心配していると言ったが。それはどうしてなんだろう。

クリスさんも……


テリザは急にハッとした。

『レディテリザ……』

『夜道は危険ですから、もうこのような時間に出歩いてはいけませんよ?』


「レディ」テリザ。彼は確かにそう言った。


(ここにいるのを…知っている?それとも、何かバレた…?!*)







*「レディ○○」というのは、位(伯爵等)のある女性もしくは位のある男性に近しい親族の女性のみに使う呼び方である。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ