テキストサイズ

イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第6章 思惑


(っ…ダメ……!)
咄嗟にテリザは、ラッドの胸に両手をついて、離れていた。


「っ……」


同時に、我に返ったようなラッドは口元を抑えた。


「ラッド様……」


彼を見上げるテリザの目には、涙が浮かんでいた。

どうにか泣かないように堪えているだけで必死で、言葉は出てこなかった。テリザはバッと立ち上がると、部屋を飛び出してしまった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ