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イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第6章 思惑



(っ……ラッド様……。)


飲み込んだ涙は、どこに消えるのだろうか。泣くのをぐっと堪えて、テリザは自室のドアに手をついた。


(ここを…出よう。)


はっきりと決心した。

行くあてもないが、ここでなければ、どこでもいい。早く、離れなければ。

ドアに手をかけ、テリザは中に足を踏み入れた。


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