テキストサイズ

イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第7章 雨の音


止まってなどいられない。

傘は持っていないが、歩いていればどこかにはたどり着くだろう。夜が明けるまで宿屋かどこかを探せばいい。


しかし、どこで。


テリザは途方に暮れてあたりを見回した。

自分は、リングランドのことを何も知らなかったのだと気付かされる。

どこに行けばいいのかも、わからない。


(でも…歩かなきゃ…。)


ずぶ濡れになりながらも、テリザはトランクを引きずり、歩き出した。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ