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イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第7章 雨の音



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「あれは……。」


ローガン=ブラッドレイは、不機嫌そうに馬車の窓の外を眺めていたが、不意に声を上げた。

ユアンが、読んでいた本から顔を上げる。


「何でしょう。」


「……あのとき私の部屋に忍び込んでいた鼠だ。」


ローガンの口元に酷薄な笑みが浮かんだ。

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