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イケメン夜曲 ~幸せの夜曲~

第7章 雨の音



「止まれ。」


従者に向かって言うと、ローガンは濡れるのも構わず馬車から下りた。


「ローガン様…っ」


ユアンは思わず声を上げた。


―――彼女だ。


こげ茶色のくせ毛は雨で濡れてボサボサになっているが、その顔立ちを、ユアンが見間違うことはなかった。

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