カラダも、ココロも。
第3章 新人社長
へこんだ私をみて、慌てる眞鍋さん。
「すみません……別にユキさんが嫌って訳ではなくて!」
たぶん、眞鍋さんは気を使う優しいタイプだ。
それに気を許してしまったのかもしれない。
「でも…、私一度も買われたことがないんです。
…それって、私に魅力が無いからかなって、思うんですよ。」
ずっと悩んでいたことを、簡単にこぼしてしまった。
暫し流れる沈黙。
―いやだ私、なにいってるんだろ!?
いきなり言われても相手は知ったこっちゃないよ!!
「あの――」
「俺が…買いましょうか?」
真っ直ぐに私をみて眞鍋さんは言った。
「え…?」
眞鍋さんの手が、私の手を触る。