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距離

第1章 距離3

Nside

部屋に泊めてあげるんだから、それぐらいのこと言ってもいいかと調子に乗ってしまった。

そんな困らせるつもりはなかった。ごめん。
慌てて、風呂場に連れて行き、無理やり風呂に入らせた。

タオルと服を置きにきたら、シャワーの音がしない。きっと湯船で考え込んでいるんだろうな・・・
思わず、考え込むなと声をかけてしまった。

櫻「ニノはさ・・・、結婚とか考えたことある?」

そんな質問がくるとは思わなかった。想定外の質問で動揺してしまった。

ニノ「ないかな。何で?結婚すんの?まさか、子供できたの??」

別れたんではなくて、子供?それならちょっと話が・・

櫻「いや・・・その・・・」

何、その反応、思わずお風呂場の扉を開けて、翔ちゃんの顔を見る。

櫻「ちょっと、びっくりするだろう。エッチ(笑)」

ニノ「彼女に子供できたの?」

櫻「違うよ。俺の子供じゃないんだって。」

ニノ「えっ??」

櫻「俺、二股かけられてたんだよ」

ニノ「何それ?マジ....]

櫻「情けないだろう・・・」

ごめん、そんな顔させるつもりなかったのに。こんな傷ついているのに俺は何もできないのか。

ニノ「翔ちゃんが悪いわけじゃないでしょ。彼女が悪いだろ」
ああ・・・この状況で何言ってもフォローにならない。

櫻「いや、俺がさ、結婚を考えてるとか言ってなかったから、彼女を不安にさせたんだと思うよ。
アイドルだから結婚できないだろうって言われて、本当過ぎて何も言えなかったわ」

ニノ「でもそんなの承知で付き合ってたんじゃないの?今の状況じゃ、結婚は無理でしょ。嵐の櫻井翔だぞ」

櫻「結婚とか簡単に言えないし、適当なこと言いたくないし、でも結婚とかは考えて付き合ってたつもりんだけどな・・・」

だからその女は魔性だからっと言いたくなったけど・・・言葉を飲み込む。

ニノ「もう、いいよ」
思わず声が大きくなってしまった。翔ちゃんがびっくりしてる。

ニノ「なんで自分を責めんの?」
なんで自分を責めるんだ、そんな女と付き合うために俺、あんたを諦めたかと思うと自分が泣きそうになる。

櫻「何で、ニノが泣くの?」

気がつくと・・・泣いている自分がいる。ダメだ気持ちが抑えられない。







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