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距離

第1章 距離3

Nside

本当は自分のソロはフルで踊り、ジュニアが後ろで踊ってくれるはずだった。

しかし、俺が熱があるから、倒れたら困るからということだろう。
リーダーと相葉さんが俺の後ろで踊ってくれる。俺はそれがおかしくて二人を見ながら歌っている。
お客さんも二人が出てきて大喜びしている。まさかのジュニアの衣装だし・・・

正直、だいぶ、しんどくなってきた。薬の切れてきたみたい・・
これが終わればもう終盤だからもう少しで終わる。

ソロも終わり、ステージ裏に戻るとすぐに衣装に着替えて、ステージに戻らないとダメだ。終盤は全員の踊りから始まる、数曲やったら終わりだ。それとアンコールと・・

やっぱり熱がある状態で踊るのはしんどいな・・
もう、気力だけで踊っている気がする。

リーダーが心配して俺の肩を組んでくれている。
それだけで歓声が沸く。

リーダー「ニノ、この後、車に乗るから踊りもないから頑張って」

ニノ「大丈夫だよ、あとちょっとだし」

最後の曲まできた。
最後だから、みんなが俺に集まってきて、肩組み合って歌っている。

お客さんはこれを演出と思っているのか歓声が沸く。
最後の曲が終わり、挨拶まで終わった。
みんなで手を繋いでおじぎをした。歓声を受けながら舞台をはけていく。
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バックステージに戻ると・・

翔「大丈夫、アンコールいける?ニノ?」

ニノ「大丈夫、やるから。ちょっと待って」とベッドに腰をかけている。

翔「松潤、アンコールを座りで対応できない?」

潤「ニノ、一曲だけ踊れる?そのあと座りで対応するから」

ニノ「大丈夫、変更しなくていい。」
クオリティを下げたくないというプライドが素直になれない・・・
みんな、心配してくれているのに、素直になれないでいる。

翔「今なら変更できるけど?」

ニノ「大丈夫だって」

潤「わかった。では変更はなしで」
スタッフが慌てている。

ニノ「それぐらいの体力はあるから大丈夫。初日、だいぶ変更したから最後はちゃんとやりたい」

翔「わかった、舞台で倒れるなよ。ちょっとでもダメなら下すから」
厳しい声で言われた。
みんな、心配そうに俺を見ている。

潤「出るよ、スタンバイ」

衣装に着替えて、気力でアンコールに出る。
あとちょっとだから大丈夫。
俺は嵐の二宮和也だから。

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