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距離

第1章 距離3

Nside

気力でアンコールを終えた。
今日は本当にみんなに支えてもらってばかりだな・・

松潤の嵐コールが終わった後、ステージが下り、ファンから見えなくなると力が抜けて、床に座り込んでしまった。

翔ちゃんが俺を抱きかかえて
「病院に行く」と言ってる。

お姫様抱っこをされてバックステージを移動している、すごい恥ずかしい・・

衣装のまま俺は病院まで連れて行かれた
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薬がきれたことで、熱が再び上がっていた。すごいしんどい、力もあんまり入らない。

先生とマネージャーが色々話をしている。翔ちゃんが心配そうに俺を見てくれている。
入院って言ってる??
北海道まで来て、入院は寂しい。
ホテルに戻りたいというと・・

翔「そんなこと言ってる場合じゃない」とたしなめられた。

マネージャーはタレントの言うことを聞くからダメとも言えないでいる。

先生「別に入院しても寝るだけだし、ホテルでもいいですよ。ただ、熱は高いから絶対に安静です。朝、もう一度診察したほうがいいとは思います。それさえ、来てくれれば・・・」

マネージャー「どうしますか?」

ニノ「ホテルに戻る」

翔「しょうがないな・・」

ニノ「翔ちゃん、ホテル戻ろう」
しんどいのにホテルに帰れると聞いて安堵した。

先生「では点滴が終わったら、帰ってもいいですよ」

マネージャー「ありがとうございます、ではスタッフに連絡いれてきますね」

そう言って先生とマネージャーが診察室から出て行った。

翔「ああ、すごい、心配した・・」

すごい心配させたんだな。みんなも同じだろうな。

ニノ「ごめん」

翔「本当に本当に心配したんだからな。ニノのわがままでみんな、動いたんだからあとで謝れよ」

そういって俺の手を握ってくれた。

ニノ「謝る」

翔「今日みたいなこと、絶対にすんなよ。ニノになんかあったら俺・・・」

なんで翔ちゃんが俺を見ながら、涙を浮かべいた。
何で翔ちゃんが泣くの?

ニノ「翔ちゃん泣いてる?びっくりするわ」

翔「泣いてないわ」

そんなやり取りをしていたら、翔ちゃんは笑顔になっていた。
俺はしんどいけど笑顔になっていた。

翔「点滴終わったら、ホテル戻ろうっか」
そう言って、手を握りながら言ってくれた。翔ちゃんの手が冷たくて気持ちいい。




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