テキストサイズ

距離

第1章 距離3

Nside

部屋の扉が開く音がした。
翔ちゃんが帰ってきたのか・・

声が聞こえてくる・・
そのあと、恐らくリーダーが出て行った。

ニノ「翔ちゃん・・・」

翔「ごめん、起こした?寝てな」

ニノ「うん、ごめんね」

翔「もう、いいよ。俺も寝るから。明日、朝一病院だよ。いい?」

翔ちゃんの優しい声がする・・
昼間、仕事の時の厳しい声ではなく、まるで好きな人に声かけるみたい・・

翔「ベッド入るよ」
そう言って、俺のベッドに入ってきて、ゆっくりと俺をまた抱きしめてくれる。

ニノ「翔ちゃん・・・」

翔「もう寝よ」
俺の頭にキスをしてくれた。
翔ちゃんの腕の中で俺は意識が薄れていく・・・
----------------------
目が覚めると朝になっていた。
隣で気持ちよさそうに寝ている翔ちゃんがいる・・

俺のためにわざわざ、戻ってきてくれたのか。
あっ、体が軽い。熱も下がったかな・・

翔「ニノ、起きた?・・」

ニノ「ごめん、起こした?寝てていいよ」

そう言ったのに翔ちゃんは俺の体を引き寄せてきた。

翔「もうちょっと寝てろよ、熱は?」

ニノ「たぶん、下がったはず」
恥ずかしくて、翔ちゃんの顔が見れない。なんでこんな状況になってるのか・・・

翔「昨日よりは体が熱くないね」

この人寝ぼけてんのかな・・
なんで俺と一緒に寝てんの?

ニノ「翔ちゃん、寝ぼけてる?」

翔「寝ぼけてないよ、起きてるよ」

ニノ「なんで俺と一緒に寝てんの?」

翔「なんでって好きだから。ニノが可愛いからじゃない?」

ニノ「好きって?」

翔「好きの意味を言うのは難しいな・・」

ニノ「違うわ」

翔「ふふふ」
二人で目が合って笑った。

ニノ「なんだこれ?(笑)」

翔「ニノ、熱、測って」
翔ちゃんはベッドから起きて、体温計を持ってきてくれた。
熱は36.5度まで下がっていた。

翔「下がったね、薬が効いただけで、無理したらぶり返すだろうな。今日、どうする?」

ニノ「出るよ」

翔「わかった。熱は下がっても朝一、病院に行けよ」

ニノ「わかった。翔ちゃんはお母さんだな・・・ふふふ」

翔「何?ちょっと人をオネエにすんなよ(笑)」

そのあと、翔ちゃんはマネージャーに連絡をしてくれて、病院に行く手配をしてくれた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ