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幻想世界☆

第12章 寄り添う心②

・北山side

この日、俺たちはラジオの収録をしていた。

顔ぶれは横尾さん俺それにニカ。



ニ「今日もやって来ましたカミカミターイム」

北「横尾さんファイト」

横「‥‥‥」



んっ?どうしたんで。

黙ったまま下を向き、なんだか苦しそうにしている。

さっきまで、普通に喋っていたのに。



ニ「わったー?」



ニカも異変に気づき、心配そうに覗き込んだ。



ニ「ミツ、凄い汗」

北「本当だヤバイかもしれない、すみませーんちょっと止めて下さい」

スタッフ「どうしたんだね北山くん」



その場は一時、騒然となり



横「だっ、大丈夫…です」

北「じゃねぇだろ横尾さんとにかく休め」

ニ「そうだよ、わったー」

スタッフ「取り合えず、今日は中止にしましょう」

横「すみ…ま‥せん」



横尾さんにしては珍しい。



北「俺、送ってくわ」

ニ「俺も」

横「大袈裟…だ‥って」

北「そんなことない」

ニ「そうさ」



ブロロロ―

それから自宅のマンションへ戻る前に、マネと病院へ寄ったら。



北「貧血?」

マネ「あぁ、極度に血が薄くなっているって言うんだ」

ニ「どうして?」

マネ「さぁ原因がよく分からないらしい」

北「なんだよそれ?」

マネ「鉄剤を処方して貰ったから2・3日、様子を見て状態が変わらないようなら精密検査をした方がいいと言われた」



それが、まさか。

このところ毎日、見ているあの夢と関係していただなんて俺もニカも思いもせず

プルルル―



ニ「あっ、千賀からメール“ラジオ終わった”もぉーそれどころじゃねぇや」

北「あんまり大袈裟に騒ぐな横尾さんが気を遣ってしまう」

ニ「俺らも言われたばっかじゃん」

北「いいんだ俺達は」



ベットで、横になっている横尾さん。

やはり、辛そうに見える。




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