テキストサイズ

幻想世界☆

第14章 執事の企み③

・二階堂side

ミツの部屋に泊まりミツと一緒に寝て、でもこっちの世界へくれば。

ほら、やっぱり俺は独りぼっち。

それでも―



ニ「負けるもんか」



真っ先にガヤの部屋へすっ飛んで行く。

いつでも来いよ、そう言ってくれたし。

ところが…



藤「ニカ」

ニ「どうしたのガヤ?あれミツは」



廊下の向こうから何故だか向かって来るその姿に驚いてしまう。



藤「それが、いないんだ」

ニ「えっ」

藤「まだ、寝ていないのかな」

ニ「そんなはず、だって」



俺が来ているんだからミツだってさ。



ニ「俺たち一緒に眠ったんだ、だから」

藤「おまえ北山んちへ泊まったの?」

ニ「うん」

藤「とにかく捜してみよう」



広い屋敷、手当たり次第というわけにも行かず最初に向かったのは。



藤「入るよ、ガチャ」

宮「ガヤさん」

千「あれニカ」



宮田と千賀の部屋。



藤「いないみたいだな」

宮「んっ?」

千「誰か捜しているの?」



呑気なふたり。



ニ「ミツがいないんだよ」

千「えっ」

宮「どういうこと?」

藤「分からないニカの話では一緒に眠ったらしい、が姿が見えないんだ」

千「それって」

ニ「次、わったーの部屋へ行こう」

藤「あぁ」



俺は、まだ少し千賀の顔が直視できなくて。

誤魔化すかのようにガヤを急かす。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ