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幻想世界☆

第14章 執事の企み③

・北山side

その日の昼間、ニカは。



北「お前さ千賀と宮田の事がショックで」

ニ「ミツだって」

北「そりゃ横尾さんがタマにそういった感情を抱いていただなんて知りもしなかったし」

ニ「受け入れるとも思わなかったんだろ」

北「まぁーな」

ニ「同じさ別に俺は千賀に対し恋愛感情を持っていたわけじゃないけど」

北「宮田が、タマじゃなく千賀を想っていただなんてな」

ニ「マジ驚いたよ」



一度、自分ちへ戻って再び



ニ「ミツは」

北「えっ」

ニ「ガヤのこと」



夜になると、また来てよ。



ニ「どう思っているの」

北「ばっ、バカ、あいつが俺をそんなふうに思ってるわけないじゃん」

ニ「ジーッ」

北「おっ、俺だって別に」

ニ「誤魔化すの下手だな」

北「なっ、なに言ってるんだわニカ」

ニ「俺のことは気にしなくていいよ」

北「そんなんじゃ…ねっ‥けど」



ふだんはクールな藤ヶ谷、俺にだけ。

どうして?なぜ、そう思っていたらいつの間に。

それが特別な感情かなんて俺には分からない。

ただ―

あいつとの距離感、それが自分たちグループにも影響を与える。

それだけは、前から感じていた。

だから表面には出さなかっただけ。

そう言ったらニカは―



ニ「ガヤと話してみたら」

北「藤ヶ谷と?」

ニ「夢の中では2人っきりの時間が持てるんだしいい機会じゃん」

北「話すって何を」

ニ「正直な自分の気持ち」



気持ちね…

だがいざ眠ってみると何故かそこは。

ざわざわざわ、木々が覆い繁る森の中で。

なんで?ここ、見たことがある場所だな。

ざわざわ―

葉が頭の奥深くに沈む記憶を引きずり出すかの如く。

ざわめいている…



北「ズキン!くっ、頭が、痛てぇー頭が、くっ」



“北山、北山”

聞こえて来た声に反応し、瞳を閉じて再び。

目を見開いたら目の前に。



藤「ニコッ」

北「藤…ヶ谷」

藤「どうした?んっ」



キュン!

これはやはり恋なのか切なく心が震え。

どうしようもなく抱きしめられたくなり。

藤ヶ谷、藤ヶ谷…

だったら俺は、どうしたらいい?

教えてくれ頼む―

それがどんな結果を生もうとも気づいてしまった恋心

消すことは、出来なかった

たとえ、闇に惑わされようとも。




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