テキストサイズ

幻想世界☆

第22章 甦った記憶②

その日、唐突に呼ばれた俺達はミツのマンションに集まっていた。



横「今、なんて言った?」

藤「北山が記憶を取り戻した」

ニ「それって」

千「1年前にどうたらこうたらってやつ?」

藤「あぁ」

玉「ほんと?」

宮「キタミツ」

北「これから話すわ」



ミツ…



ニ「でも、なんで突然に」

北「昨日の夜、俺と藤ヶ谷は屋敷の外へ出てよ」

横「なっ、お前らそんな事をしていたのか?」

宮「ぜんぜん気づかなかったよ」

ニ「そりゃ、部屋でイチャイチャしてたら気づかないよなぁ、ニッ」

千「ニカ!」

玉「あっ…カァーッ」

宮「アハッ」

横「ハハッ」



いやだってミツの事がある意味、心配する必要がなくなったからつい。



藤「それはそれで、いいんじゃないの フッ」

千「えへっ」

ニ「うわっ、デレッとした顔をして。もぉー先へ話し進めてくれる」



悪いねニカ、ハハッ



藤「俺と北山は、森の奥へと向かった」

玉「そこって」

千「初めのとき俺達が逃げ回っていたあの?」

北「あぁ」

藤「白い月が頭上を照らす中、歩いて行くうち」

北「俺は徐々に」



何かに、呼ばれるかの如く引き寄せられ。

辿り着いた滝の下。



藤「そこは不思議な空間をかもし出し」

横「太輔」

北「藤ヶ谷が、俺を抱いてよ」

ニ「えっ」

宮「なん…で?」

玉「だって、あの夢の中ではもう」

藤「いや実はパーティの時も」

千「ヤってたんだ?」

藤「あ、まぁーね ハハッ」

ニ「ガヤ!」

北「ニカ、藤ヶ谷はべつに操られてしたわけじゃないから」

宮「じゃどうして?」

藤「分からない分からないけど、無性に北山が欲しくなり」



太輔―



玉「ミツは、恐くなかったの?」

北「うん、ニコッ」

ニ「なんで?」

北「その先に何かが見える気がしたからよ」

横「そっ、フッ」



やはり、惚れ合っているんだね。



千「で、見えたわけ?」

北「目の前に、光りが射し込んだかと思ったら」



その瞬間に広がった懐かしい光景、初めは子供の頃の自分。

それから―




ストーリーメニュー

TOPTOPへ