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・藤ヶ谷side

藤「言いたいことはそれだけ？」

執事「藤ヶ谷さま私は友情とか仲間などという言葉は好きではありません」

藤「だろね」



かなり、ひねくれてるみたいだし。



執事「そのような、言葉を聞くと虫ずが走ります」

藤「で？」

執事「あなた方、お三方を選んだ理由の１つにそれもあります」



はっ？なんなんだ、こいつ



執事「家族のようだとか、赤の他人が何を言っているのかと笑わせてもらいました ｸｽｯ」



やっかみかよ。



藤「よーく分かったわ」

執事「何がです？」

藤「お前には同情も哀れみも必要ないってことが」

執事「言いたいことがサッパリ理解できませんが」

藤「山上浩介それが、あんたの名前だろ」

執事「どうして？それを」

藤「あまり、俺たちを甘く見ない方がいい」

執事「ふっ、何はともあれもう手遅れです」



それはどうかな。



執事「もうすぐ、生け贄の儀式が始まります」



お前はまだ気づていないんだろ、ニカの存在を。



執事「せいぜい最後のときを楽しんでいて下さい」



幻想世界には多くの獣人が存在していた。

その殆どが現世で夢を見ている人々。



宮「はぁ、良かった」

藤「すぐ戻るって、言ったじゃん」

宮「あ、うん…ﾎｯ」

藤「傍にいるから、みや」



だからあいつはニカがここにいてもなんの疑問も持たなかったんだ。

そのうちの１人だと、軽く見て。

その理由とし白い月の使者でもある北山が。

自分の手の中に飛び込んで来たのもあるんだろうが。

まさか、一緒に選ばれし者がいようとは思いもしなかったんだろうな。

ゼロムという最強の味方をつけ、いい気になっていたのも原因の１つ。

それが、おまえの弱点でもあり失敗したところさ。



宮「横尾さんは、大丈夫だよね？」

藤「みや」



わたは無事だよ、そう言ってやりたいけれど嘘はつけない。

いずれ分かることだし。

でもね、心配はいらない。きっとあの４人が駆けつけて来てくれるから。

きっとね―