幻想世界☆
第27章 不器用な2人
・北山side
翌日、藤ヶ谷からその話を聞いた俺達は。
二「すげぇーマジで建ってる」
やって来たのは思い入れの深い例の場所。
千「よく金があったな」
横「出版したとたん爆発的な売上だったらしい」
玉「へぇ」
宮「にしても」
藤「どうしても建てたいという本人の希望により」
じゃ、あいつ生きているの?
藤「入ってみるか?」
北「遠慮しとく」
二「どうして」
北「この建物を見れば分かるさ」
立ち直ったと━
藤「だね俺もそう思う」
千「うん」
全てを悔い改め新しい人生を歩み始めたんだ。
横「俺達も前へ進まないと」
玉「わた」
宮「過去は過去、今は今か」
二「おまえ自分で言っている意味、分かってる」
宮「失礼な言葉通りさ」
千「あはっ」
二「だと思った」
一同「はははっ」
あれから自分を取り戻した執事はテレビに映る俺達の姿を見て涙していたという。
有り難う有り難うと何度も言葉を発し、その想いのたけ全てがこの幻想館に似た建物に込められていた。
別々の道を歩んでも違う世界に身を置いていても決して忘れはしない、あの時あの空間で共に過ごした日々を。
泣き笑い怒り苦しみ苦悩しながら、それでも確かにあの世界は実在していた。
そして―
藤「行こう」
たとえ、どんな理由であれ
あいつが作った世界で俺達が結ばれ愛を育み、こうしてここにいる事に変わりはないのだから。
なら憎んだりはしまい。
藤「おふろ入ろうか」
北「一緒に?」
藤「そう、クスッ ぐいっ」
北「ちょ、おろせ藤ヶ谷、おろせってば」
藤「太輔」
北「へっ?」
見つめ合う瞳と瞳がそこにある。
北「太…輔」
藤「ニコッ、ひろ、チュッ」
北「んっ」
重なり合う唇も。
北「太輔、たいっ」
藤「愛しているよ、ひろ」
ギシッ、ギシッ!
そこは幻想ではない現実の世界、俺達の。
北「うわぁ、なんだこれ」
藤「んっ?狼の耳と尻尾だけど」
北「まさか俺に付けろと」
藤「もちろん、ニコッ」
北「はあっ?」
藤「いいじゃん別にコンサートでも付けたんだし」
北「それはそれこれはこれ俺はお前のペットじゃない」
藤「恋人だよ」
北「まぁ…」
ずっと一緒に。
(完)
翌日、藤ヶ谷からその話を聞いた俺達は。
二「すげぇーマジで建ってる」
やって来たのは思い入れの深い例の場所。
千「よく金があったな」
横「出版したとたん爆発的な売上だったらしい」
玉「へぇ」
宮「にしても」
藤「どうしても建てたいという本人の希望により」
じゃ、あいつ生きているの?
藤「入ってみるか?」
北「遠慮しとく」
二「どうして」
北「この建物を見れば分かるさ」
立ち直ったと━
藤「だね俺もそう思う」
千「うん」
全てを悔い改め新しい人生を歩み始めたんだ。
横「俺達も前へ進まないと」
玉「わた」
宮「過去は過去、今は今か」
二「おまえ自分で言っている意味、分かってる」
宮「失礼な言葉通りさ」
千「あはっ」
二「だと思った」
一同「はははっ」
あれから自分を取り戻した執事はテレビに映る俺達の姿を見て涙していたという。
有り難う有り難うと何度も言葉を発し、その想いのたけ全てがこの幻想館に似た建物に込められていた。
別々の道を歩んでも違う世界に身を置いていても決して忘れはしない、あの時あの空間で共に過ごした日々を。
泣き笑い怒り苦しみ苦悩しながら、それでも確かにあの世界は実在していた。
そして―
藤「行こう」
たとえ、どんな理由であれ
あいつが作った世界で俺達が結ばれ愛を育み、こうしてここにいる事に変わりはないのだから。
なら憎んだりはしまい。
藤「おふろ入ろうか」
北「一緒に?」
藤「そう、クスッ ぐいっ」
北「ちょ、おろせ藤ヶ谷、おろせってば」
藤「太輔」
北「へっ?」
見つめ合う瞳と瞳がそこにある。
北「太…輔」
藤「ニコッ、ひろ、チュッ」
北「んっ」
重なり合う唇も。
北「太輔、たいっ」
藤「愛しているよ、ひろ」
ギシッ、ギシッ!
そこは幻想ではない現実の世界、俺達の。
北「うわぁ、なんだこれ」
藤「んっ?狼の耳と尻尾だけど」
北「まさか俺に付けろと」
藤「もちろん、ニコッ」
北「はあっ?」
藤「いいじゃん別にコンサートでも付けたんだし」
北「それはそれこれはこれ俺はお前のペットじゃない」
藤「恋人だよ」
北「まぁ…」
ずっと一緒に。
(完)