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幻想世界☆

第5章 覚醒する瞬間

・北山side

夜、眠りについて気がつくと俺はまだ檻の中にいた。

コショコショコショ、話し声が暗闇の中から聞こえてくる。



橋「トッツー俺達いつまでここにいなきゃならないのかな?」

戸「屋良さんの話では飼い主が決まるまでらしいよ」

橋「ふーん、そっ」



ごめんなハッシー、ほんと悪い。

―と、そのとき何やら蠢く人影を見つけ。

よーく目を凝らして見ればあれは…



塚「ふぅー疲れた疲れた、さすがにここまで来るのは大変だよ」



えぇーっ!?



北「うっそぉ!?」

ニ「どうしたの?ミツ」

河「うわっちイキなり大きな声を出すな」

戸「北山?」

橋「???」



だっ、だってさぁー



塚「みんな元気いー塚ちゃんだよぉ、ニコッ」

橋「塚ちゃーん、塚ちゃんだぁ」

戸「えっどうしてここに」

河「うっお、もしかして」

塚「ネズミじゃないからね俺」

北「じゃ、なんだわ?」



どう見ても、郁人と同じに見える。



塚「モルモットさ、ニコッ」



が、得意気に言う塚ちゃん



河「なぁーんだ、同類じゃん フッ」

塚「違うよ断然モルモットの方が可愛いんだから」



はっ?競うとこそこ。



河「同じだろ、ニッ」

塚「同じじゃない」



はいはい、クスッ



河「つうかお前なんで自由なわけ?」

塚「さぁーなんででしょうね、ニコッ」

河「へっ?」

塚「それよりみんな欲しい物があったら言って持って来るからさ」



宅配便か?ガハハッ



橋「美味しーい肉が食べたいな」

塚「ソーセージ?」

橋「肉だってば」

塚「あのねハッシーここでは肉のことをソーセージっていうんだよ」



んなバカな、クスクスッ



橋「えぇー肉肉・肉うぅ」

塚「我がまま言わない調達するの大変なんだから」



あはっ、超おもしれぇー



河「はぁーって事は残るはあと五関、ただ1人か」

塚「五関?五関はまだ来てないわけ」

戸「うん会ってない塚ちゃん何か知ってる?」

塚「呼んで来る」

戸「えっ」

塚「じゃまたねぇ」



笑顔で手を振り颯爽と去って行く塚ちゃん。



ニ「結局のところ、なんだったわけ?」

北「さぁ」



そして、俺が次に再会したのは。

藤ヶ谷たちがいるあの屋敷内でだったんだ。




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