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幻想世界☆

第6章 執事の企み②

執事「では、いい物を差し上げましょう」



と、何故だか自分の手元には首輪とリードがあり。



執事「猫は猫でも獣人ですし、首輪でもハメ大人しくさせればいいのです」



そう簡単に出来るかなぁ、案の定 数分後。



千「宮田、ワンって鳴いてみなワンってさ」

宮「わっ、ワ…ン」

千「もっと大きな声で」

宮「ワン、ワンワン」

千「よし散歩に行くぞ」



首輪を付けられ猫の千ちゃんにリードで引かれた俺は。



藤「うわ、おまえ何やってるの」



外から戻って来たガヤさんに見つかり。



宮「ガヤさーん、ふえ千ちゃん恐いよぉ」

藤「はあっ?」

千「えっへん、ニコッ」



茫然と俺たち2人を見つめているガヤさん。



執事「はぁー人選を間違えたかもしれませんね」



なんのこと?



千「よし、汗も掻いた事だし次はお風呂にでも入ろうか」



ピキッ、風呂?風呂だって!



宮「やったぁ」

千「おい独りで勝手に進んでくんじゃないよ」

宮「風呂、風呂、風呂」



裸になればこっちのもん、ギャフンと言わせてやる。

そして、もちろん俺は―

満足するほど、千ちゃんを鳴かせたのは言うまでもない。

ほんのささやかな2人きりの空間。

それが作られた偽造の場であったとしても。

俺は、いや俺達は幸せだったんだ。

愛し合うことができたから




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