10分屋【ARS・N】
第11章 先に生まれただけの僕たち
土曜日の仕事は、午後からだった。
朝起きていつも通りゲーム機の電源を入れた。
冷蔵庫から水を出してグラスに入れて飲み干す。
カーテンからもれる光は秋晴れそのもの。
カーテンを開けて、空をながめた。
二宮「………。」
俺は、ゲーム機の電源を消して、パーカーに袖を通し靴を履いた。
目的地に着くなり聞こえるのは、大きなかけ声とバットの音。
狭いグランドに散らばってノック練習をしている部員たち。
俺は、京明館高校のグランド横の道に車を止めてフェンス越しに野球部の練習を見ていた。
弱小とはいえ、毎日の練習で正確にボールをキャッチする。
投げたボールは小気味いい音を立ててグラブに吸い込まれる。
キビキビと動く部員たち。
取り損ねたボールがこちらに向かって転がって来た。
それを追いかけて来たのは、ユニフォームではなくジャージを着た男。
顧問かな、と思ってのぞいてみたら見覚えのある顔だった。
鳴海「あれ、二宮さんじゃないですか?!」
ボールを追いかけて来たのは、鳴海校長だった。
朝起きていつも通りゲーム機の電源を入れた。
冷蔵庫から水を出してグラスに入れて飲み干す。
カーテンからもれる光は秋晴れそのもの。
カーテンを開けて、空をながめた。
二宮「………。」
俺は、ゲーム機の電源を消して、パーカーに袖を通し靴を履いた。
目的地に着くなり聞こえるのは、大きなかけ声とバットの音。
狭いグランドに散らばってノック練習をしている部員たち。
俺は、京明館高校のグランド横の道に車を止めてフェンス越しに野球部の練習を見ていた。
弱小とはいえ、毎日の練習で正確にボールをキャッチする。
投げたボールは小気味いい音を立ててグラブに吸い込まれる。
キビキビと動く部員たち。
取り損ねたボールがこちらに向かって転がって来た。
それを追いかけて来たのは、ユニフォームではなくジャージを着た男。
顧問かな、と思ってのぞいてみたら見覚えのある顔だった。
鳴海「あれ、二宮さんじゃないですか?!」
ボールを追いかけて来たのは、鳴海校長だった。