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10分屋【ARS・N】

第3章 卒業

確かに今まで裏稼業でもプライベートでも、たくさんの処女膜貫通させてきたけど…

俺は目の前に座るゴリちゃんを見上げた。

俺よりもずっとデカイ、体重に至っては俺の倍はありそうな、巨大な体…。それに…。

「ゴリちゃんって俺と同い年だよね?」

ゴリちゃんは体を小さくしてうなづいた。

「32年間守り抜いた処女を、何でまた卒業しようと思ったワケ?」

「自分、現役を引退するっス…。」

ゴリちゃんは大きな図体に似合わず、小さな声でポツリポツリと話し出した。

「自分、もう膝が限界で…。引退を前に振り替えってみたら、柔道一筋で他に何にもしてこなかったっス…。」

ゴリちゃんは、いろいろ話してくれた。

小さい時から友達がおらず、その見た目でからかわれた。

柔道に出会って、自分に自信がつき、人にも認められるようになった。

明るい人生を送れるようになった。

「でも、現役時代にひとつくらい女の子らしい思い出が欲しかったっス…。」

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