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10分屋【ARS・N】

第3章 卒業

俺はゴリちゃんの腕をつかんだ。

ゴリちゃんの腕は太すぎて、俺の指が回りきらなかった。

俺はゴリちゃんを見上げた。

俺の背はゴリちゃんの肩までしかなかった。

「俺との卒業式は忙しいデスよ…?」

ゴリちゃんがきょとんとしている。

「もらってやんよ、ゴリのバージン。」

ゴリちゃんが、ポッと頬を赤らめた。

「現役生活最後に、楽しい思い出作ろうぜ。」

俺は報酬を受け取ると、ゴリちゃんの手を引いて応接室の奥の部屋に移動した。

そこはベッドだけが置かれた、ガランとした部屋だ。

ゴリちゃんが、ゴクッと息をのんだ。

「多少痛くても我慢しろよ。」

「痛いのは慣れっこっス…。」

ゴリちゃんは震える声で答えた。

俺はアラームをセットした。

「じゃあ、いくぜ。10分間のセッションの始まりだ…。」

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