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10分屋【ARS・N】

第7章 世界一難しい恋をする

二「ゆっくり顔を近づけるんだ。ほら、目を閉じて。」

一定距離まで顔を近づけたら、鮫島が困った顔をした。

二宮「ファーストキスも彼女のために…、か?」

俺はため息をついた。

鮫島は申し訳なさそうな顔をした。

二宮「大丈夫だよ…。俺は男だ。あんたの女性経験の数のうちには入らないよ。安心して…。」

鮫「そんなものなの?」

二「そんなものだよ…。」

俺は目を閉じた。

だんだん鮫島の顔が近づいて来る気配がして…。

柔らかい感触が唇に触れたかと思うと、すぐに離れていった。

目を開けると、鮫島が顔から湯気が出そうなほど赤面していた。

二「ちゃんとできたじゃん、キス。」

誉めてやると、鮫島は子供のように顔をくしゃくしゃにして笑った。

かわいいじゃん。

俺は鮫島がたまらなくかわいくなってきた。

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