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10分屋【ARS・N】

第7章 世界一難しい恋をする

鮫島「な、何すんだよ!」

鮫島は口を押さえてにじり下がった。

二「ディープキスだよ。相手と舌を絡めるんだよ。」

鮫「そ、そんなことするの…?」

鮫島は信じられないといった顔をしている。

二「みんなしてるよ。きっとミサキも、誰かとしてるさ。」

鮫「嘘だ…。」

鮫島は、悲しそうに眉を下げると涙をぽろんとこぼした。

二「ご、ごめん。今のは余計なひとことだった。」

俺は鮫島を抱き寄せて、頭をなでた。

鮫島は、うっうっと肩をしゃくりあげて泣き出した。

二「ごめんてば…。」

俺は鮫島のあごに指をかけて顔を上げさせた。

通った鼻筋。

つんと尖った唇。

その尖った唇が、ふるふると震えている。

俺はたまらなくなって、その唇に食らいついた。

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