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[現代版] 天使と悪魔

第9章 心と記憶の和

・横尾side

宮「じゃ話すね」



その言葉に周囲は緊張感が漂い始め。

20分後―



二「うっ…うぅ‥う」

千「宮…田‥おまえ…偉い‥よ…ヒクッ」

塚「俺はお前と一緒に死んだんだ」

宮「うん」

塚「ありがと」

千「塚…ちゃん‥も…ふっえ」

二「うぇー久々のツタンカーメンだぁ」

五「あははっ」

横「ふっ」

屋「宮田」

宮「はい」

屋「お前は男の中の男そうだろ玉森」

玉「俺の相棒ですから当然ですよ」

宮「タマ、ふっ」

屋「言い切ったな」

玉「もちろん」

横「今、知りたい事は」



俺が聞くと、一斉に全員の視線が宮田へと向けられ。

その口が静かに開く。



宮「塚ちゃんが最期に見た敵の正体が知りたい」

塚「それは俺自身の記憶を甦らせて欲しいって事だよね」

宮「そうなるけど」

ニ「わったーはその時いなかったって事」

横「俺と薮は前日から旅行に行っていて3日後、帰って来たら部落が凄い状態になっていたんだ」



捜し回っているうち塚ちゃんと宮田が息絶えている姿を見つけた。



二「俺は、内くんの部落にいたんだ」

千「そうだよ、そこで俺達はいちど顔を合わせてる」

屋「次は玉森だな」

玉「はい」



唇をギュッと噛みしめポツリポツリ話し始める裕太。



ニ「それじゃガヤは」

千「宏光の目の前で!?」

塚「酷すぎる」

五「藤ヶ谷、クッ」



小刻みに震えている裕太の手を宮田が優しく握りしめ支えている。

そんな中で語られたミツの最期。



山「どうして俺と屋良にぃはそのとき家の前にいなかったんだろ」

屋「亮太」



そうだ俺もそれが知りたい



屋「玉森の記憶はそこまでか」



が、屋良さんがそう言った時こいつは驚くべきことを口にしたんだ。



玉「いえ、もう俺は最期まで思い出しています」

宮「まさか」

玉「ごめん、勝手に独りで行動しちゃって」

横「お前、隙を見てミツのネックレスに触ったな」

五「ネックレス」

塚「どういう事」



その言葉に、コクンと頷く裕太。



玉「だから、それも話す」



それから話し始めた自分の死。

それを聞いた宮田の瞳から止めどもなく涙が零れ落ちる。

そこには、こいつへの想いが満ち溢れていたから。

ありったけの愛と共に―





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