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[現代版] 天使と悪魔

第9章 心と記憶の和

・玉森side

あのとき―

宮田を失いハッシーも目の前で命を落とし。

そして、ミツと内くんまで

俺の心は怒りで溢れかえっていた。



玉「許さない!キッ」



ダッ―



中間「玉森くん」

桐山「無理や、やられてまう行ったらアカン」

濱田「玉森くーん」



ダダダッ!



玉「よくも、よくもミツを内くん、ハッシー、塚ちゃん、ガヤ、俺の、俺の俊哉を返せえぇーっ」



ザバッ、ザクッ、バッ!

斬っても斬っても、キリがない化けもん。

それでも俺は斬りまくった

返してよ、俺達の幸せだった日々を。

どうしてこんなことをするんだ。

四方八方から飛んでくる、触手のようなもの。

避けては斬りを繰り返し、どれくらい経っただろう。

とつぜん、目の前の風景がパァーッと変わり。

視界に飛び込んで来たのは

宮田!

“タマ俺はここにいるよ、ほらおいで ニコッ”

手を広げた姿が、そう言っているように見え。



玉「みっ…宮‥ヒクッ…俊」



会いたかった凄く会いたくて会いっ…クッ!



玉「俊哉あぁーっ」



ダダダッ―

思わずそこへ飛び込んだ、次の瞬間!

ザクッ!



玉「ぐふっ」



でもね、奴らが作った幻だろうがなかろうが。

俺には、そんな事どうでも良かったんだ。



玉「…返‥して…クッ」



ザバァーッ!



玉「ぐああっ…うっく」



俺は、倒れながらもそこへ必死に手を伸ばす。



玉「俊哉あぁーっ」



ズブブッ!

もっ…ダメ‥行けないよ…そこには‥ヒクッ!

スボッ!

…くっ‥傍へ…行き‥たい…あいつの‥傍へ



玉「神さま…お願い‥俺を俊哉の…所へ」



ボヤける視界―





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