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[現代版] 天使と悪魔

第16章 迷走する想い

・横尾side

実はこいつと会う前に俺は

手越とマッスーに江田ちゃんと出会ったときの様子を聞いていたんだ。

それは、あれから数年後のこと。

大倉、流星、江田、3人の天使は。

混乱の最中、必死で子供達を護っていたらしい。

祐惺と郁祥は…

幼い身体で覚醒していないにも関わらず。

能力を使ってしまった事により眠り続けた状態のままで。

その為―

残る子供たちもあまりにも小さすぎた事から

彼らは、その場を動くことが出来なかったんだろう。

どうしていいのか、途方にくれているうち周囲は乱れ始め。

生き残った者たちは統率者を失ったことにより狂気と化し。

あちらこちらで争いが絶えず。

俺は…

最初に江田ちゃんが2人に言った言葉を聞いて、声も出なかった。



江田「近づくな、この子達に手を出すのは許さない!どうしてもって言うのなら俺が相手をする好きなだけ弄べばいいさ」



その睨みつける形相は半端ないほど凄かったと。

闇は確かに去った…

しかし狂乱した連中は欲望に身を任せ。

子供に対してまで暴漢まがいのことをしていたらしく

大倉、流星が食料調達などで外出している間。

独り、留守を任されていた江田ちゃんは。



増田「心配しないで俺達は乱暴なことをしたりはしないよ」



その身体にくっきりと痕が残っていたという。



手越「俺は祐也こっちは、貴久ねぇ名前を教えてくれる?」

江田「つ…よし」

増田「この子たちは誰の」

江田「触るな僕達の長に」

手越「えっ、今なんて?」

増田「まさかこの子供たちって…あの‥」



おまえ身体を張って、あの子たちを護ってくれていたんだな。



増田「よく頑張ったね」

手越「これからは俺たちも一緒にいる、もう大丈夫さ」



それを聞いて、胸が詰まる思いだった。

どんなにか辛かったことだろう。

愛する亮太には先に逝かれわけ分からない連中に身を任せ クッ!





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