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[現代版] 天使と悪魔

第19章 魔王降臨す

・北山side

この日―

通し稽古の前に、ひと休みのつもりで。

楽屋のソファーで寝ていた俺は、またあの夢を見てしまっていた。

が、そのとき。



高田「北山くん起きて下さい、その夢を見続けていたらダメです」



お前は、高田翔。



高田「でないと正夢になってしまいますよ」



どういうことで?



高田「それは、夢魔が作った幻想このままでは藤ヶ谷くんの身に夢と同じ事が」



はっ?何わけの分からないことを言っているんだよ。



高田「本当です信じて下さい」



ゲームやマンガの世界じゃあるまいし。



高田「でも、あなたは現に同じ夢を見続けている」



それは…



高田「玉森くんや他の人達もそうだったとしたら?」



なんでお前に、そんな事が分かるんで?



高田「僕が占い師から貰った紫の石を覚えています」



あぁ―



高田「あれを持つようになってから見えるようになったんです」



それマジで言ってるの?



高田「でなければ夢の中でこうして北山くんと話せてるわけないじゃないですかそれだけでも分かるはず、違いますか?」



あ、うん、まぁーな。



高田「あの占い師が言っていたことは、この事だったんですよ」



なら、どうしたらいい?



高田「信じてくれたんですね良かった他の方はダメでしたから」



そして、こいつは俺にこう言ったんだ。

目を覚ましたら誰にも言わず独りで客席側2階ロビーに来いと。



高田「取り合えず、そこで待っています後は会ってから話しますんで」



そしたら、藤ヶ谷を助けることが出来るのか?



高田「それは貴方次第です北山くん、フッ」



全てを信じたわけではなかったが、意を含んだような言い方。



高田「来ましたね、ニッ」



くわえて夢を見続ける本当の意味を知りたいという…



北「んでこれからどうすればいいんで?」



その思いが俺の身体を動かしてしまう。





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