
[現代版] 天使と悪魔
第21章 空回りする心
・屋良side
それは、テレパシーを通じ俺のところへ届く。
屋「安井、岸、北山がお前らに会いたいそうだ」
安井「えっ」
岸「本当ですか」
屋「今、内から連絡があった」
とたん、俄かに周りは活気づき。
藤「行こう祐惺、柊陽」
安岸「はい」
横「俺達も」
二「おう」
全員が、一斉に北山の楽屋へと向かったんだ。
が、途中―
屋「藤ヶ谷」
藤「なんです?屋良さん」
屋「お前まだあいつのネックレスに触ってないんだよな」
藤「はい」
屋「そっか」
俺は誰もが気になっているだろう事をこいつに聞いてみたんだが。
藤「ひろの精神状態が弱っているみたいなんで、なかなか言い出せなくて」
屋「どういう事だ」
藤「詳しくは内から聞いて下さい」
屋「分かった」
藤ヶ谷の言葉に、なんだか嫌な予感が過ぎる。
案の定、中へ入るとそれは的中してしまい。
山「これは、屋良にぃ」
屋「あぁ、間違いない」
室内に漂う怪しい魔の空気
ヤバい内も気づいてるはずだ。
そう思い、視線を投げかけると。
“あとで話す”
あいつの眼が、危険を伝えていて。
やっぱり…
この空間に時の流れがないのは早々に感じてはいたが
そのせいなのか、それとも引き込んだのが妖魔だからか。
俺たちハーフの勘までもが鈍ってしまっていてさ。
だから部屋の中へ入らなければ異変に気づかなかったというわけだ。
たぶん内もここに来て初めて分かったんだろう。
内「みんな総出で来たみたいやで北山」
そのとき、自分の腕の中にいる北山に内が話し掛け。
北「んだか」
こいつは俺たちの方へ顔を向けたんだが。
その瞳には、いつもの強気な眼孔はなく。
不安と恐怖が入り交じったような視線で。
藤「ひろ安井と岸だ ニコッ」
そんな北山に、優しく話し掛ける藤ヶ谷。
すると―
北「やす…い‥や」
安井「ママン」
しばらく、その姿をジーッと見つめる。
北「ハッ、祐惺か」
とたん何かに気づいたかのように声を上げ。
安井「そうだよ」
北「だから、お前あのとき太輔に会いたいって」
安井「うん、うん、ヒクッ」
・
それは、テレパシーを通じ俺のところへ届く。
屋「安井、岸、北山がお前らに会いたいそうだ」
安井「えっ」
岸「本当ですか」
屋「今、内から連絡があった」
とたん、俄かに周りは活気づき。
藤「行こう祐惺、柊陽」
安岸「はい」
横「俺達も」
二「おう」
全員が、一斉に北山の楽屋へと向かったんだ。
が、途中―
屋「藤ヶ谷」
藤「なんです?屋良さん」
屋「お前まだあいつのネックレスに触ってないんだよな」
藤「はい」
屋「そっか」
俺は誰もが気になっているだろう事をこいつに聞いてみたんだが。
藤「ひろの精神状態が弱っているみたいなんで、なかなか言い出せなくて」
屋「どういう事だ」
藤「詳しくは内から聞いて下さい」
屋「分かった」
藤ヶ谷の言葉に、なんだか嫌な予感が過ぎる。
案の定、中へ入るとそれは的中してしまい。
山「これは、屋良にぃ」
屋「あぁ、間違いない」
室内に漂う怪しい魔の空気
ヤバい内も気づいてるはずだ。
そう思い、視線を投げかけると。
“あとで話す”
あいつの眼が、危険を伝えていて。
やっぱり…
この空間に時の流れがないのは早々に感じてはいたが
そのせいなのか、それとも引き込んだのが妖魔だからか。
俺たちハーフの勘までもが鈍ってしまっていてさ。
だから部屋の中へ入らなければ異変に気づかなかったというわけだ。
たぶん内もここに来て初めて分かったんだろう。
内「みんな総出で来たみたいやで北山」
そのとき、自分の腕の中にいる北山に内が話し掛け。
北「んだか」
こいつは俺たちの方へ顔を向けたんだが。
その瞳には、いつもの強気な眼孔はなく。
不安と恐怖が入り交じったような視線で。
藤「ひろ安井と岸だ ニコッ」
そんな北山に、優しく話し掛ける藤ヶ谷。
すると―
北「やす…い‥や」
安井「ママン」
しばらく、その姿をジーッと見つめる。
北「ハッ、祐惺か」
とたん何かに気づいたかのように声を上げ。
安井「そうだよ」
北「だから、お前あのとき太輔に会いたいって」
安井「うん、うん、ヒクッ」
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