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[現代版] 天使と悪魔

第22章 慟哭の記憶⑥

・屋良side

横「そうすることで見つめ直すことが出来る」

内「北山、どないする」

屋「無理しなくていい少しずつでいいんだ話してみないか?」



と、北山は。



北「俺からなにが聞きたいっていうんで?」



小さな声で言葉を返してよ



横「その時のお前の気持ち話せば楽になるから」



今度は優しく言う横尾。



北「んだか?」

横「あぁ、お前の想いここにいる全員で受け止めてやるよ ニコッ」

北「‥‥っ」



さすがキスマイの母、フッ!

その言葉を聞き何かを決心したのか北山は俺達の顔を見渡すと。



北「分かった」

玉「ミツ」

北「大丈夫だ、心配するなタマ」

薮「宏光」

山「北山くん俺が思い出したとき、傍には屋良にぃがいてくれた前世で自分を刺したのは俺なのに支えてくれたのもそう、だから」

北「ありがと亮太」



大丈夫だ皆の気持ち、ちゃんとこいつに伝わってるさ

表情はまだ暗い、でも瞳がそれを物語っている。

茨の中から抜け出そうと、もがいているのが。



北「んじゃ話すな」



北山の話しは、俺と亮太が駆けつけたところから始まり。



北「それから内のところへ行ってよ」



怒濤の如く語られてく前世の記憶…



北「なっ…泣か‥ねぇよ‥俺は…クッ」

五「北山おまえ」

北「約…束‥したかんな…ちゃんと‥腹の子…産んで‥そんでさ」

内「もっいい、なんも言うんやない」



ギュッ!



北「…この子‥産む…までは‥泣かねんだ」

内「いいんや我慢するな、俺が傍にいる藤ヶ谷の代わりに俺がお前ら親子を護ってやるさかいに、泣いてもええんやで北山、クッ」

北「うっ…内‥うっ…たい‥すけ…太輔えぇーっ」



隠れ部落の一番奥にあった家。

そこで出産の時を待つことになっていた北山。

その傍には、常に内がいた



内「また残したんか食べなあかん体力つけな」



徐々に、だが確実に弱っていくその身体を心配し。

そして、あの日を迎える。

悲劇の到来を―





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