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[現代版] 天使と悪魔

第22章 慟哭の記憶⑥

・玉森side

ミツを追いつめたのは自分たちにも要因があった。

誰もがそれを知り、言葉を無くす。

が、そのとき。



内「北山が息を引き取ってすぐや奴の声がしたんは」



続きを話すかの如く内くんが口を開き。



横「奴って妖魔か」



その言葉に、全員が驚いてしまう。



「死んだかこれでその身体は我のもの」



その瞬間、全てを理解した内くんは照史を呼び。



内「今すぐ外から俺らごとこの家を燃やしてくれ」

桐山「なにゆうてんねん、そんなことできるわけないやろ」

内「でないと妖魔に北山の身体を奪われてまうねん」

桐山「なっ」

内「早よせい」

桐山「なら内くんも外へ」

内「俺は、こいつとおる」

桐山「‥‥っ」

内「照史、お前なら分かってくれるはずや」

桐山「内くん」

内「俺に、本当の愛を教えてくれたんは北山と藤ヶ谷なんや、あいつが先に逝ってまった今そうしてやれるのは俺しかおらん」

桐山「くっ」

内「今まで、ありがとな」

桐山「俺、内くんのこと、大好きやから!クッ」

内「俺もや、行け」

桐山「また会えるそう信じてるからするんやで」



ダダッ、ガチャ、バタン!



内「北山、今どこまで行った?ホンマお前は藤ヶ谷が好きなんやな、俺の割って入る隙は最期までみじんもなかった、なら来世でもそうなのかもしれへん」



ボッ、メキメキメキ!



重岡「北山くーん」

中間「内くん!」

神山「嘘やろ」

濱田「なんで火ぃつけたんや照史」

桐山「くっ」

小瀧「こんなん嘘やぁー」



そんな事情を知らない西の連中は照史を責め。



内「なんや外が騒がしい、もうすぐ傍に行くであっちでも宜しくな」



あれは、そういう事だったんだ。



内「生まれ変わって出会えたら最高の友達でいさせてくれ」



天使の身体が妖魔に奪われるようなことがあった場合

転生することはないと言われている。

なぜならば…

その身体は、人間とは違い魂の器の役割をしているのではなく。

再び生まれ変わった時。

更なる能力と共に身体ごと再生するからだと。

ゆえに燃やせば天へと昇り再生可能だが魔に食べれでもしたら可能性はなくなる

その魂は他の動物へと転換され二度と天使になることはない。





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