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[現代版] 天使と悪魔

第22章 慟哭の記憶⑥

・玉森side

だから俺達は、死した者はダビにふして埋葬する習慣があった。

内くんはそれを知っていて



内「俺が、意識を失う前に聞こえた声や」



すると、ボソッと呟くように内くんが言う。



「皆の者に感謝する、我が息子を愛してくれてありがとう、必ずや来世にて幸せとなるであろう」



それは確かに神の声だったと。

その声を聞きながら内くんはミツの身体へ折り重なるように倒れ込み。

抱きしめながら逝き数日後



五「大倉から、話を聞いた俺が気になって見に行ったら」



燃えきった中で2人の骨だけが不思議なほど。

そのままの形で残っているのを発見して。

ごっちが埋葬してくれたらしい。

って事は俺やハッシーのも



五「みんな無事に出会えて良かった」



ありがと、フッ!

その笑顔に全員の顔がほころぶ。

と、そのときだった。



安井「うっわあぁーっ」

岸「祐惺兄ちゃん!」



とつぜん狂ったように安井が泣き出したのは。



藤「どうした?」

北「祐惺!」



慌てたように傍へ寄るミツとガヤ。



安井「ごめんなさいゴメンなさい僕が悪いの全部僕のせいで、うっわあぁーっ」

藤「落ち着け、祐惺」

北「お前は、何も関わってないだろ」

岸「兄ちゃん」

安井「うっうっ、あの時」



えっ、記憶があるの。



五「ちょ待てって、覚えているのか」

薮「あんなに小さかったのに、どうして」

二「聡でさえところどころしか記憶がないのにさ」

安井「僕、僕のせいで郁祥が拐われたんだ」

宮「拐われた?」

千「えっ」

塚「俺たち知らないよ」

横「確かだ」



わた、何か知っているわけ





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