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[現代版] 天使と悪魔

第24章 闇からの脱出

・藤ヶ谷side

河「もっ、ダメだ俺は放って太輔お前は先に行け」

藤「バカ、出来るか」

河「宏光が待ってる」

藤「お前だって、トッツーが待ってるだろ」



ダダッ!

絶体絶命のピンチの中で、浮かんで来た顔は。



北「太輔、約束だかんな」



くっそ、負けるもんか。

俺は生きて帰る、あいつの元へ。

必ず!

ただその一心で郁人の手を握りしめ走り続ける。

ひろとの約束を果たす為に

ここでやられてたまるか、そう思いつつ。



山「早く2人とも早くこっちへ」



亮太が必死になって叫ぶ。

だが道は上り坂、気ばかりが焦って思うように前へは進まない。



山「あれは憎悪の塊、囚われたら闇に取り憑かれ魔物になっちゃうんだ」



そんなこと言ったってこれが精一杯なんだよ。



河藤「…っ、ハァハァハァ」



と、そのとき。



河「うわっ!?ドテッ」

藤「郁人!」



こいつが転んでしまい。



河「太輔、逃げろ」

藤「できねって言ったじゃん」

河「来る!」

藤「うあっ」



ひろ!

思わず、2人して抱き合い眼を閉じた次の瞬間。



屋「お前ら、そのまま伏せてろ」



屋良さん!



屋「うぅーハァーッ」



気合いを吐き出すかのような声がしたかと思うと。

頭の上を爆風の如く物凄い風圧が通り過ぎていき。

バシッ!



屋「今のうちに早くこっちへ来るんだ」



ダダッ、再び走り出す俺と郁人。

しかし今のはいったい?

そして亮太の近くまで行くと。



山「シールド」

屋「よし急いで出口へ向かうぞ」

河藤「はい」



ダダッ、暫くしたら。



山「屋良にぃーまた来た」

屋「うぅーハァーッ」



バシッ!

屋良さんはそのたびに気砲のようなものを手から発し

ダダッ!

それを繰り返しながら俺達は塚ちゃんが待つ出口へと向かったんだ。



塚「河合いぃーっ」



そこには、気を失っているトッツーの姿もあり。



河「塚ちゃん、はっ、トッツー」



ダダッ!

その姿を見て、郁人の足が早まる。



塚「無事で良かった」

河「トッツー、トッツー」



傍へ駆け寄ると愛おしそうに抱きしめ。



塚「大丈夫だって気絶しているだけだから」



そこへ俺達も到着し。





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