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[現代版] 天使と悪魔

第24章 闇からの脱出

・北山side

それは、とつぜん頭の中で響いて来たんだ。

“ひろ”



北「太輔!」

内「どないしたん?」

北「あいつが、俺を呼んでいる」



ダッ―



内「ちょい待ち何処へ行くんや」



ギュッ!



北「放せ、なんかあったに違いない太輔の身に」



あの声は普通じゃない。



内「落ち着け、落ち着くんや北山」

橋「宏光!」

北「んやだ俺も行く太輔、太輔えぇーっ」



ジッとなんかしてられなくて内の腕の中でバタバタと暴れまくる。



内「大丈夫やて、屋良さんや亮太もおるんやし」

北「んでも、でもよ」



再び襲って来る不安と恐怖

あいつがいなくなったら、生きてはいけない。



北「内、行かせてくれ内」



そう思うだけで震えが止まらなくて。

と、そのときハッシーが。



橋「来た宏光、戻って来たみたい」



そう言ったかと思ったら。



藤「ひろ!」

北「太輔えぇーっ」



ダダッ、ギュッ!

俺は両手を広げた胸の中へすっ飛んで行ったんだ。



藤「ただいま ニコッ」

北「んばか、バカやろ俺に心配かけるだなんて10年早いんだってば、クッ」

藤「ごめんな、フッ」

内「やれやれ、これで俺はお役御免ってわけや」

藤「ありがと内、ニコッ」

橋「トッツーと郁人は?」

藤「無事だ今頃は2人して塚ちゃんと一緒に部屋の方へ行ってるんじゃない」

橋「本当に?」

藤「あぁ ニコッ」

橋「俺、行って来る」



バタン!



藤「それから」

内「分かっとる、屋良さんやろ?」

藤「頼む」

内「任せとき ニコッ」



そして内は部屋を出て行こうとして振り向きざま。



内「もう離すんやないで、北山 傍に置きくくりつけておけばええわ」



ありがと、おまえは最高のダチだ。





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