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[現代版] 天使と悪魔

第24章 闇からの脱出

・北山side

藤「座ろうか ニコッ」



太輔の俺を見つめる瞳が、優しい笑みを浮かべている



北「どこも、怪我してねぇよな?」

藤「してないよ、フッ」

北「んだか隠してるんじゃないの?」

藤「どうやって?ないってば クスッ」

北「なら見せてみろ」

藤「えっ?あっ、おい」



俺はそのシャツのボタンを外して。



藤「ひろ」



無造作にこいつの上の服を脱がし露わになった胸元に手で触れ。



藤「なっ、なぁ」



隅から隅まで調べまくり。



北「よし次、下もだ」

藤「はっ?」

北「なにやってるんで早くしろ」

藤「へっ?」

北「脱げって言ってるのが分からないの」

藤「あのさぁ」

北「んもぉー自分でしないなら俺が」



グイッ、チュッ!

すると、いきなりキスされてしまい。

くっ、太輔…



藤「ここからは俺がリードする」

北「‥‥っ」

藤「そんなに調べたいなら元気な証拠をお前の身体に教え込んでやるから クスッ」



言うがいなや、今度はその手が俺の服を脱がしていき



北「たっ、太輔」

藤「ダメだ、もう我慢できない」



自分の身体の上をなぞるように這って行く手の温もり

それに対し敏感に感じながら。

口からは喘ぎにも似た声が自然と溢れ出し。



藤「こうして欲しかったんだろ?ニコッ」



あぁ、その通りだ。



藤「いっぱい愛してやる、あのときみたいに」



んでも、ちと怖い。



藤「心配するな、なるべく痛くないようにするから」



俺ら今は普通に男同士だし



藤「ちゃんとイカせてやるしさ、フッ」



んばか、ハズいこと言うんじゃねぇや。



藤「愛してる、ひろ」



俺も―

全裸となって、重なり合い絡み合う俺たち2人。

不思議なことに、奴の声は聞こえては来なかった。

いやあったのかもしれないが。

俺の耳には、太輔の声しか聞こえなかったんだ。



藤「愛してる愛している」



もっと、もっと言ってくれ



藤「大好きだ、この胸うで・眼・鼻・唇すべて」



真の愛に魔は勝てない。

それを証明したかのような俺と太輔の―

生まれ変わってからの初の交わりだった。

仲間たちに見守られながら





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