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[現代版] 天使と悪魔

第25章 今、決断の時

・五関side

前世で存在していた、魔という生き物。

自分たちの記憶を繋ぎ合わせ。

あのとき襲って来たのは、妖魔の手先であったことまでは分かった。

だが…



桐山「その娘は、森の奥に住んでいたらしいんや」

横「それって?」

桐山「横尾くんも、よぉー知っとる場所やで」

五「‥‥っ」



人間でも、天使や悪魔でもない。

もちろん魔物の類でもなく不思議な力を持った少女―



五「幻獣の化身」

桐山「そや」



その彼女が許されざる恋をした。

“幻獣の少女、男と交わり子を成したとき闇より魔がいで赤子を奪い自分の分身とし、この世を征服すべしと動き始めるであろう”

つまりは―



桐山「郁人はすぐさまそれがトッツーのことだと分かったんやと」



それで、あいつ。

魔を消滅させなければ妖魔と天使のハーフとして生き続けるしかない。

たとえ生まれ変わっても。

あれは、あいつらは化身が汚されたことにより暴徒と化した。

幻獣たちだったってわけか



桐山「それを操っていたのが」



妖魔―



桐山「もう1つ大事なことがある」

横「なに?」

桐山「前世で郁祥が魔物に追われてるのを横尾おまえ助けたやろ」

横「それが?」

桐山「あれはな」



危険分子!?郁祥が。



桐山「もし、健人の存在が妖魔に知られたら」



また襲われてしまう。



五「護るさ」

横「絶対に」



俺達みんなで、キッ!



桐山「これ持っといて欲しいんやけど」

五「なに?これ」

桐山「その少女の角なんやて、トッツーが死んだあと自ら折って」



未来に希望を託し。

そんな彼女を哀れに思った神が。

この世に転生させていただなんて。

“幻獣少女の角、その恨みと憎しみ・汚れを浄化すれば、魔に打ち勝つ武器となる。ゆえ親子の絆、復活せし”

この時の俺が知る由もなく



桐山「妖魔が潜んでる人間を捜せと郁人から預かってたんやが」



ただそれを受け取ったとき不思議な感覚に囚われる。

それは…



桐山「五関くん?」

五「ハッ、あ…なに?」

桐山「もし光ったらその人の中に妖魔がおる」

横「分かった」



愛しさにも似た感情だった心が締め付けられるほどの





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