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・屋良side

―あの世界に伝わるもう１つの伝説。

幻獣の化身である少女の恋

名は、飯田沙耶。

五関の彼女の話を聞くため俺達は食堂に集まっていた



屋「まず何から」



メンバーは子供達と宮田、玉森を抜いた全員。



塚「あの前世でのトッツーのお父さんって」

沙耶「彼は、死にました」

五「沙耶」

塚「ごっ、ごめん」

沙耶「いえ、いいんです」

内「辛いことを聞くようやけど、どんなふうに？」

五「内！」

屋「いや、大事なことだ」

横「屋良さん」

藤「今の世に転生は」

沙耶「していません」

河「ってことは、まさか」

沙耶「はい」



彼女はゆっくりと口を開く

化身は魔の領域と言われる森の奥。

滝へ続く洞穴の中で、暮らしていたという。

本来―



沙耶「そこから出ることは許されず」



周辺のみ。

それ以上へ行くと幻獣たちに連れ戻されてしまったらしい。



内「化身というより、まるで籠の鳥やな」



そう、幻獣の化身とは祀られている巫女のようなもので。



沙耶「その身体は」



永遠の処女でなければならないほど神秘的な存在だったんだ。

それが―



沙耶「初めて彼に出会ったのは」



怪我をし、森の奥深くへと迷い混んだ天使。

看病しているうち…



横「互いに想いを寄せ合うようになった」



“幻獣の少女、男と交わり子を成したとき闇より魔がいで赤子を奪い自分の分身とし、この世を征服すべしと動き始めるであろう”



沙耶「くっ、そんな…言い伝え」



知るわけがない。

世間とはかけ離れた場所で暮らしていたんだから。





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