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[現代版] 天使と悪魔

第28章 幻獣の少女②

・河合side

内「縁とは不思議なものやな」

屋「これもまた運命だったのだろ」

五「屋良さん」



それから郁祥の無事を確認した彼女は意を決して角を折り。



沙耶「化身の頭に生えている角は代々の化身より受け継がれて来たもの」

屋「どういう」

沙耶「その身が果てるとき角を聖なる泉へと返し新たな化身が生まれる」

山「永遠ではなかったんですね」

沙耶「身体の衰えはありました、ですから」

五「その角っていうのが、これか」



と、五関が取り出したのは



沙耶「晃一!?どうして貴方が持ってるの」



俺が、照史に渡しておいた例の店から買ったもので。



沙耶「これは」

河「化身が汚された為に、緑色になってしまったと聞いたけれど実際はどうだったんだ」

沙耶「本来の色は、澄んだブルーでした」

横「伝説ではこれを浄化すれば妖魔を倒す武器になると言われている」

沙耶「浄化?」

五「何か分かる」

沙耶「いいえ」

屋「そっか、また詰まってしまったって事だな」



いや、待てよ。

“幻獣少女の角、その恨みと憎しみ汚れを浄化すれば魔に打ち勝つ武器となる、ゆえ親子の絆、復活せし”

親子の絆―

“親子の絆、愛を持て前世で途絶えてしまいしそれが来世の世にて結ばれしとき道は開けるであろう”


神の言葉と化身の伝説。



河「屋良さんこれって何か関係しているんでしょうかね」

屋「しかし親子の絆は」

内「もう繋がっているんやないか」

山「俺たちと祐惺たちとの絆」

薮「トッツーと沙耶さんとの絆」

ニ「他にも何か必要なものがあるって事」

千「浄化する方法も分からないんじゃ、どうしようもないじゃん」



と、その時。



北「力?俺らの中にある」

藤「えっ」



宏光がボソッと呟く。

“前世の記憶甦り深き愛に満ちた時そこに希望と光り溢れ絆は力となって愛する者を護る能力へと変化するであろう”



北「前世で俺らが親父から貰った能力って何だったんだろうな」



最終的なカギはそこにあるお前はそう言いたいのか?



屋「ひとまず、解散しようか」

内「そやな、あんまり根を積めても浮かんでこんやろし」



俺達は、沙耶さんのことは五関に託し。

取り合えず、休息の時間をとることにする。

脳を休めるのも大事なこと





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