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[現代版] 天使と悪魔

第28章 幻獣の少女②

・藤ヶ谷side

えっ、ちょっと待て!



北「幻獣の化身も、聖なる泉から生まれたんだよな」



1つは闇もう1つは光り。



北「光りと闇は紙一重」

藤「昼があり夜があるように同化することは出来ない反比例する存在」

北「それが他の血が混じったことで隙ができた」

藤「トッツーにより」

北「郁人との子である郁祥が危険分子と言われるのは化身の血が混じった天使と悪魔の混血になるから」

藤「ハッ」



ダーク族は元は魔族。

だから、郁祥は光りの血を引いた闇との混血児になるってわけか。



北「祐惺と勝利もな、フッ」



幻獣の化身と神の子である愛の天使どちらも光り。

―が、勝利は3番目だからそこまで強く受け継いではいない。

また、郁祥と対で生まれた風磨はダーク族だから
問題外。

だから危険分子は郁祥のみってわけだ。

なるほど祐惺と郁祥、この2人は…

交わる事がないはずの光りと闇の混血児。

ゆえに力は脅威となると。



北「太輔、俺達は何か勘違いしていたのかもしれない」

藤「どういう意味?」

北「本当にトッツーの中に妖魔はいるのか」

藤「‥‥っ」

北「もしあいつが自由自在に生き物へ乗り移れるんだとしたら」



矛盾が生じて来る―



北「が、しかしある場所に拠点があり」

藤「そこから何らかの方法で意識又は分身のような物を飛ばしていたんだとしたら全てに納得がいく」

北「郁人が入ろうとしていた池が怪しい」

藤「調べてみる必要があると?」

北「コクン」



しかし、どうやって。



藤「このこと、屋良さんや内にも話そう」



行くのは危険だ。



北「その前に」

藤「んっ?」

北「少し休まないか」

藤「それって?」

北「モジモジ」

藤「ふっ、来いよ」



ギュッ、チュッ!



北「んんっ」



聖なる泉は汚され、幻獣の化身は生まれなくなった。



北「たっ、太輔、あっ」



という事はあの池を浄化すれば妖魔は消えてなくなる

それが俺達が見つけた答えだった。

全てのことを解決する。





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