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[現代版] 天使と悪魔

第4章 過去からの声

・玉森side

俺は癒されたくて愛犬4匹がいる実家へと足を向けたんだ。

ガチャ!



玉「ただいまぁー」

母「お帰り」



でも、そこで驚くべきことに遭遇する事となる。

“ワンワン”

“わんっ”

いつものように玄関へ迎えに出て来た愛犬の、イヴとチップ。

それに天使ちゃん、キャラメルちゃん。

って、あれイヴがいない。



玉「母さんイヴは?」

母「それがねぇ」



俺の部屋から出て来ないって、どうして?



玉「まっいいや行ってみるから」



タタタッ―

このときはまだ大して気にも止めず。

2階にある、自分の部屋へ向かった。

ガチャ!



玉「イヴ、あっいた!どうしたの?」



“クゥーン、クンクン”

中へ入ったとたん、何やらもの言いたげにすり寄って来るイヴ。



玉「なに?どこか具合でも悪いんじゃないよね?」



“クゥーン、クゥーン”

けれど俺を見上げた表情を見る限りそうではなさそうだし。

おっかしいなぁ…

不思議に思いながらもイヴを抱き上げマジマジと見つめていた。

そのとき―



玉「んっ?イヴお前、背中になに付けてるの」



“ワンッ、ワンワン”



玉「うわっ、これ羽根!?」



それも白くてキラキラ輝いてるじゃん。

嘘、さっきまでは何も無かったよな。

生えて来た?まさか…



玉「かあーさん、ねぇ母さんってばちょっと来て」



パタパタパタ、ガチャ!



母「なーに?こんな時間に大きな声で呼んで」

玉「だってイヴの背中に」

母「背中がどうかした」

玉「羽根って、あれ?」

母「なにもないじゃない」

玉「でも確かに」

母「裕太あなた疲れてるんでしょ早く寝なさい」

玉「あ…うん‥」



気のせいかな?

それからお風呂に入って。

“クゥーン”



玉「なに一緒に寝たいの?いいよ」



“キャン”

布団の中へ潜って来たイヴを抱きしめ眠りにつく。

そして―

それは本当に不思議な夢だったんだ。



玉「イヴ、あははっ、凄い凄い」



羽根の生えたイヴと俺が、一緒に空を飛んでいるという。

だけど目を覚ましたとき、違和感みたいなものを感じはしたものの。

俺は、ただの夢だと気にもせず。

でも、これが前世の記憶が甦る最初のきっかけだった

あの世界での―





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