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[現代版] 天使と悪魔

第1章 プロローグ

・藤ヶ谷side

あれは一体なんだったんだろう?虫の知らせってやつ

心の中で何かが引っ掛かっているような妙な感じで。

その後もずっと頭の中から離れないまま日が経ち。

数日後、ひとりでショッピングへ出掛けたら。



藤「あれこんな所に店が」



歩いてるうち無意識にあの店の前まで来ていたってわけ。

チャリンチャリン―



店主「いらっしゃいませ」



そして。



店「これが気になるようですね?お客さん」



その石を初めて眼にした時

沸いて来た感情がこれまた不思議な感覚でさ。



店「どうかなさいましたかよければ手に取って御覧になってみて下さい」

藤「ぁ…あぁ‥」



上手く言葉に出して、説明できないんだけど。

なんていうの。

長く手放していたものが、やっと自分の手元に戻って来たような。

懐かしい気持ちがこみ上げ堪らなくなる。

まるで、自分の分身にでも出会えたみたいに。



藤「これ取っておいて貰えます?近いうち必ず買いに来ますから」

店「いいですよ、ニコッ」



北山、すべてを思い出したとき。

俺はどうしてこの石が赤くなってしまったのかが分かったんだ。

だって、これは。



横「太輔なにボサッとしているんだよ?ほら行くよ」

藤「あぁー悪い ハハッ」



あのときの俺の血で染まってしまったものだったから

あの壮絶な戦いの末に―

けど、二度と繰り返したりはしない。

絶対!

約束する、お前を悲しませるようなことはしないって

だからもう一度、俺を受け入れてくれないか。

そして今度こそ2人で幸せになろう。

こうして再び始まった大切なものを護るための戦いは

転生した俺達だけではなく

周囲にいる連中をも、巻き込んで行くことになる。

だが、それでも俺らは走り続けたんだ。

自分の運命を切り開き明るい未来へと繋げる為に。

全ての試練をバネにしながら―





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