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[現代版] 天使と悪魔

第7章 慟哭の記憶②

・宮田side

横「あそこへ行ったのか」

宮「横尾さん知ってるの」

横「あぁ」



世の中が平和になり。



横「いつまでも亮太にシールドを使わせてるのは何だからと内は」



それを外させ代わりに隠れ部落を作ったらしい。



横「あいつに、負担を掛け続けるのも悪いと思ったんだろう」



確かに。



横「シールドをしたままというのは亮太の能力を消耗させる事にも繋がる」



大変だったろうしな。

でもそれが悲劇を招く結果の要因ともなってしまう。



宮「その隠れ部落って何処にあるの?」

横「内の部落から少し南へ行った先にある滝を潜ると洞窟があり、その奥を歩いて行った所さ」



計画にたずさわった者しか知らない。

内くん・屋良さん・照史・それに横尾さん。



横「五関に塚ちゃん郁人・太輔といったダークメンバー」



なるほど、俺たち天使には知らせずにいたってわけ。

キタミツにも…



横「不安を持たせたくなかったから、フッ」



そして―



玉「おっ…俺は‥ミツを…護れなかったんだ‥クッ」



タマの口から、涙ながらに語られた衝撃の事実。



横「それは裕太のせいじゃない」



飛び交う悲鳴、逃げまどう仲間たち。

その中で。



玉「でも…ヒクッ、でもぉ‥」

宮「タマ、タマ、ぎゅっ」



ごめんよ傍にいなくて本当にごめん、クッ!

その悲しみが、俺の心にも深く突き刺さる。

今度は、一緒に護ろうキタミツのこと。

もう絶対に独りにはしない

小刻みに身体を震わし泣くタマを抱きしめ俺は言う。



宮「愛してる、ずっと傍にいるから ニコッ」

玉「宮っ…俊、ヒクッ」



タマの受けた傷、後悔すべてを俺が背負う。

だから、もう苦しまないで俺の可愛い天使―





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