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[現代版] 天使と悪魔

第7章 慟哭の記憶②

・玉森side

数日後―



玉「内くん、ミツの様子はどう?」

内「それがな、あんまおもわしくないんや」



愛するガヤを目の前で失ってしまったミツの身体は。

日に日に弱っていくのが、目に見えて分かった。



内「あの気性やろ、本人は大丈夫やって強がってるんやけど」

玉「出産、乗り越えられると思う?」

内「んー難しいとこやな」

玉「それってまさか」

内「もしかしたら危ないかもしれへん」



ダメだよミツ、生きなきゃガヤの為にも。

それに祐惺はどうなるの?

愛に生きる俺たち天使が、一番失いたくないもの。

それは愛するパートナー。

ガヤが、どんなふうに命を落としたのか俺たちは知らない。

屋良さんもそこまでは見ていなかったらしいから。



聡「祐惺、一緒に遊ぼ」

安井「聡 ニコッ」

琉生「琉生もー」

子「いっちょ、いっちょ」

子「みーんな、いっちよ」

安井「祐惺ねぇ、もうすぐお兄ちゃんになるんだよ」

子「赤ちゃん生まれるんだよね」

安井「うん、そちたらパパの代わりに護ってあげりゅの」



祐惺、なんて強い子なんだろう。

さすがはミツとガヤの子だ

こんな状況下の中でも子供たちはしっかり前を向いている。

俺達も負けてはいられないな、フッ!





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