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[現代版] 天使と悪魔

第7章 慟哭の記憶②

・玉森side

そしていよいよミツは出産の時を迎えた、しかし。

バンッ!



照史「大変や内くん奴らが集団で襲って来よった」

内「なに!」



どうして、ここが分かったのか?



内「亮太、亮太はおるか」



そんなこと俺達に考えてる余裕なんかなくて。



山「内くん」

内「この家だけでも、シールドを張れるか」

山「命に代えても」

内「頼む」

山「はい!」



ハーフの能力が弱ってしまったのも何故なのか分からないまま。

ミツと、生まれてくる子を護ろうとみんな必死で。



山「北山くん心配しないで下さい、この子は俺たちの希望の星。未来のダーク族の長を絶対に護ってみせますから」

北「りょ…亮太‥クッ」

山「なんです?」

北「…死ぬな‥江田…が‥悲しむ」

山「ニコッ いい子を産んで下さい」

北「亮太あぁー」



バタン!

亮太はミツと内くんがいる家の前でありったけの力を使ってシールドを張り。



屋「お前のことは、俺達が護る」

山「屋良にぃ、みんな」



その亮太を屋良さんと西の連中が囲って。



玉「俺も行く」

北「タマ…よせ‥」

玉「ごめん俺、初めてミツの言葉に逆らう」

北「タマ…ハァハァハァ」

玉「宮田はね俺達を護る為に死んだんだ塚ちゃんも、なのに自分だけ逃げるなんて出来ないよ」

橋「俺も」

北「ハッ…シー」

橋「皆を護るために戦う」

玉「ふっ、頼もしくなっちゃって」

北「なら…死ぬんじゃね」

玉「それはミツだろ」

北「‥‥っ」

玉「死んだら絶対に許さないから行くよハッシー」

橋「はい、兄さん」

玉「ニコッ」



バタン!



北「タマ、ハッシーいぃ」

内「北山、ギュッ」

北「…みんな‥死んでく…みんな‥くっう、ああっ」

内「しっかりせい北山」



俺達にとって、ミツが希望だったように。

ミツにとっても俺達が希望だったんだよね。

この後ずっと先になって、ミツの本当の最期を知ったときそう思った。

護っているつもりが自分達も。

その命が消えてしまう原因になってしまっていたことに気づき。





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