(旧)短編☆中編小説集
第15章 秘め事~Himegoto
・北山side
ったく冗談じゃない。
藤「マスコミが煩いから、ここに篭ってる事にした」
なんだそれ?
北「あり得ない心配させたあげく仮病」
藤「そう怒るな寂しかったら来い可愛がってやるし」
北「誰が」
バタン、くっそ太輔のやつ人の気も知らず。
「ここは俳優の藤ヶ谷太輔さんが入院している病院の前です」
「出てきました」
「葉月さん、お見舞いですか」
「藤ヶ谷さんの怪我の様子は」
「事故のとき一緒にいたのではないかと言われていますが」
「本当のところ、どうなんです」
「答えて下さい葉月さん」
ちっ―
河「葉月玲香か」
北「‥‥っ」
河「19歳のとき、衝撃のデビュー以来 恋多き女と言われている」
北「それがなんだって言うんで」
河「どういった関係なんだろうな?あの二人」
知らねぇよ。
太輔はなんも言わないし、俺も聞いたことがなかったから。
河「もし一緒になるなんて事になったら宏光はどうなるん」
北「どうって」
河「籍とかいろいろ」
北「‥‥っ」
河「だってお前お袋の戸籍に入ったままなんだろ」
考えた事もなかった。
河「難しい事は分からないけど複雑になっちまう事だけは確かだな」
太輔と一緒にいる、それは俺にとって当たり前の事で
だから―
河「なんだったらそのときは俺んちに来い大歓迎するぜ」
1週間―
河「よっ、差し入れを持って来た」
郁人は毎日、俺んちに来ては喋りまくり。
だが心の中は…
“太輔にとって、いったい自分はなんなんで”
まるで霞が掛かったみたいに晴れる事はなく。
そんな、ある日のこと。
河「でな、うちのお袋ったらよ」
いつものように郁人が喋りまくっていると突然チャイムが鳴り。
河「誰?」
北「さぁ」
河「マスコミ」
北「まさか」
河「分からないじゃん息子にインタビューしに来たのかもしれないし」
それはないだろ。
が、それは思いもかけない訪問者だった。
今後の自分を左右する程の
そして俺は知る事となる、太輔とあの人の関係。
衝撃の事実ってやつを。
冬から春へ移り行く季節を迎えようとしていたとき。
まさに全てが明らかにされようとしていたんだ。
周囲の者達を巻き込んで―
・
ったく冗談じゃない。
藤「マスコミが煩いから、ここに篭ってる事にした」
なんだそれ?
北「あり得ない心配させたあげく仮病」
藤「そう怒るな寂しかったら来い可愛がってやるし」
北「誰が」
バタン、くっそ太輔のやつ人の気も知らず。
「ここは俳優の藤ヶ谷太輔さんが入院している病院の前です」
「出てきました」
「葉月さん、お見舞いですか」
「藤ヶ谷さんの怪我の様子は」
「事故のとき一緒にいたのではないかと言われていますが」
「本当のところ、どうなんです」
「答えて下さい葉月さん」
ちっ―
河「葉月玲香か」
北「‥‥っ」
河「19歳のとき、衝撃のデビュー以来 恋多き女と言われている」
北「それがなんだって言うんで」
河「どういった関係なんだろうな?あの二人」
知らねぇよ。
太輔はなんも言わないし、俺も聞いたことがなかったから。
河「もし一緒になるなんて事になったら宏光はどうなるん」
北「どうって」
河「籍とかいろいろ」
北「‥‥っ」
河「だってお前お袋の戸籍に入ったままなんだろ」
考えた事もなかった。
河「難しい事は分からないけど複雑になっちまう事だけは確かだな」
太輔と一緒にいる、それは俺にとって当たり前の事で
だから―
河「なんだったらそのときは俺んちに来い大歓迎するぜ」
1週間―
河「よっ、差し入れを持って来た」
郁人は毎日、俺んちに来ては喋りまくり。
だが心の中は…
“太輔にとって、いったい自分はなんなんで”
まるで霞が掛かったみたいに晴れる事はなく。
そんな、ある日のこと。
河「でな、うちのお袋ったらよ」
いつものように郁人が喋りまくっていると突然チャイムが鳴り。
河「誰?」
北「さぁ」
河「マスコミ」
北「まさか」
河「分からないじゃん息子にインタビューしに来たのかもしれないし」
それはないだろ。
が、それは思いもかけない訪問者だった。
今後の自分を左右する程の
そして俺は知る事となる、太輔とあの人の関係。
衝撃の事実ってやつを。
冬から春へ移り行く季節を迎えようとしていたとき。
まさに全てが明らかにされようとしていたんだ。
周囲の者達を巻き込んで―
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